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2004年6月11日
The La's: The La's
おそらくは90年代のLiverpoolで、唯一にして最大の成功をおさめたバンドともいえるかもしれないな、このバンドは。昔大学院生だったとき、ポピュラー音楽論(大衆文化論の一環としてね)なぞを専攻していたこともあり、パブで演奏しているようなローカルバンドのエスノグラフィーをよく読んだ。その中の一冊に、やっぱりLiverpoolのバンドを参与観察で追い続けた文献があった。その中でもふれられているように、Liverpoolといえば、よくもわるくもBeatlesの影響がものすごく強いというか、よく言えば伝統的なマージービートが色濃く残り、悪く言えばBeatlesへの造詣が深すぎて、音楽的な独自性を出せないバンドが多いのかな、と。だからこそローカルではものすごく盛り上がるのだけど、いざ世界的・国際的に活躍できるバンドとなるとBeatlesぐらいしかでてないんだな。
その中でも一線を画すのがこのThe La's。何がすごいって、知る人ぞ知る名バンドの地位を確立しているのだけど、その要因となったのはこの『The La's』たった一枚のアルバムだということ。バンドの中心はLee Mavers(vo/g)で、ほとんどの曲をこの人が書いてる。この人、かなりの完璧主義者、というか半分キ○ガイ。自宅の部屋はすべて黄色でペイントしてあるらしいし(笑)。サウンド的にはものすごくシンプル。鉄弦アコギの美しい反響とタイトなベース&ドラムが、Liverpool独特のマージービートにからみつく粘着質でありかつさっぱりしているアンビバレンス。性急なリズムと小気味よいカッティングが光る『Timeless Melody』、美しいアルペジオと完璧なメロディラインの『There She Goes』、これぞLiverpoolといわんばかりの『Feelin'』や『Way Out』。全部で40分弱というアルバムの終わり方も完璧。
結局このファーストを作った後は新しいアルバムをレコーディングしてはLee Maversの完璧主義がたたって作り直しを繰り返し、開店休業状態に。bのJohn Powersは耐えきれずCastなんてバンドを作ってBrit Popしてました。ああ、もうこのバンドは終わっちゃったんだろうなあ。
ちなみに相変わらず日本盤はよけいなボーナストラック入れまくりです。こんな名作をぐちゃぐちゃにしてくれたもんだわ、まったく。
1.Son Of A Gun
2.I Can't Sleep
3.Timeless Melody
4.Liberty Ship
5.There She Goes
6.Doledrum
7.Feelin'
8.Way Out
9.I. O. U.
10.Freedom Song
11.Failure
12.Looking Glass
投稿者 gakuzou : 2004年6月11日 03:33
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